中央アジアにあるキルギス共和国が100%有機農業を目指す法案を検討しています。ブータンでも同じように有機農業100%に転換する政策を続けているなか、中央アジアでの国でも有機農業が広がってきています。
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/afea5ac8082250d9.html
(4/2追記)民間でこの法制化を進めてきた BIO-KG Federation of Organic Developmentにメールで確認したところによると、この法制化は4月中に始まるようです。
下記に BIO-KG Federation of Organic Developmentに確認したキルギス共和国の有機農業の法制化に伴う情報をまとめます。
- 有機農業に転換する理由としては、環境負荷を減らすというのはもちろんのこと、隣国のカザフスタン、ウズベキスタンという農業国には輸出量ではかなわないので、農産物の「質」で競争するとなると有機農業になったとのこと。かといって、輸出だけでなく、国内の市場でも有機農産物が求められてきているのが大きいとのことです。
- 今後の課題としては、それでもまだ有機農業が市民に浸透していないので、もっと有機農業を浸透させていく必要があるとのことでした。
- 歴史的にはソビエト連邦時代に多くの化学物質を使用していたが、独立後では化学肥料の使用は減ったが、農家のなかに農薬は化学肥料ほど有害ではないという認識があり、農薬の使用はそれほど減らなかった。
- 農家のなかには、まだ有機農業をしていない人がいることや、有機農業をしていても「有機農業」であることを認識していない人がいるので有機認証を進めていきたいとのこと。その第1段階として、PGS(参加型認証)を国内向けに始めていきたいとのことです。
農薬を使用しているようですが、 上記のJETROのレポートにあるように、キルギスの冷涼な気候が病虫害が少ないという点も有機農業を進める順風にはなっていると思われます。
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